ヘラクレス♂140破損状態d

運送時に絶対破損しないための標本を固定した対策を実施します。

Home » お店のブログ » 標本製作記事 » 運送時に絶対破損しないための標本を固定した対策を実施します。

お客様へお送りした標本が大きく破損

標本の発送について、今まで壊れて到着したことが無く、注意をしないといけないと日頃思いながら、しっかりとした対策を実施することなく日々流され放置して来ました。

今回初めてお客様から到着後梱包を開くと大きく破損していたと連絡があり、破損した画像がメール添付して送らせて来ました。

お客様が飼育して死んだヘラクレスオオカブト♂130mm標本製作依頼を受け通常の平面型標本を作製した標本であり、代替品が無く対応の難しさを感じました。

また同じお客様から別購入でヘラクレスオオカブト♂140mmのレプリカジオラマ標本も同梱でお送りしましたが、この丈夫なレプリカ標本が壊れるとは信じがたい破損状態でした。

▶当店のGoogleプロフィールマネージャー情報発信しています
こちらから!!

[outline]

❏ 到着した標本の破損状況の説明

1.破損ヘラクレス130mm平面型標本

お客様からメールに画像を添付して送らせてきました。梱包の緩衝材の上からでも透けて見えていますが、ヘラクレスオオカブト♂130の平面型標本固定の虫ピンが外れて端の方へ移動しているのがわかります。

この状態では確実にフセツ取れや触覚取れが発生していると思います。

運送時に落下したなどが考えられ、大きな衝撃が無い限りこのような大きな破損は発送しないと予想されます。

2.破損 レプリカ ヘラクレス♂140mmジオラマ標本

標本製作依頼のお客様から、ヘラクレスオオカブト♂130mmの平面型標本と同梱で注文いただいた商品であり、運送時に同じように強い衝撃を受けて破損したとと思われます。

レプリカの樹脂で成形しているのでかなり丈夫な作りであるのにも関わらず足が全て根本から取れ常識では考えられない破損状態でした。

❏ 標本返品到着後の状態確認

ヘラクレス♂130破損状態a

1.ヘラクレス♂130mmの実際の破損内容

前足が左右フセツ取れの状態であり、中足が右ツメ取れと後ろ足フセツ取れでした。

更には触覚右の先端が取れていました。

破損状況は思った以上に多く、全て修復する必要があります。

お客様が大切に飼育して、死んだ個体を製作依頼受けて標本製作していますのでキレイに元通りにしなければなりません。

.

❏ 返品平面的標本の修復と固定方法

ヘラクレス♂130破損状態b

1.修復完了標本

修復全て完了して再度標本箱に固定しました。この時固定を口のブラシ部をコーティング剤を塗り白色マットに接着して強度を増す対策を実施しました。

ヘラクレス♂130破損状態c

2.修復拡大画像

今までは裏側の腹部に虫ピンを接着してマットに固定していましたが、やはり1ヶ所では弱く今回の事故では抜け落ちたようです。

ヘラクレス♂130破損状態d

3.出荷前固定方法

運送時の衝撃から標本を守るために紙テープを二重にしてまち針で中心である胸部を固定して、落下しても耐えられるように対策しました。

❏ レプリカ ジオラマ標本の固定方法

ヘラクレス♂140破損状態a

胸部を固定

胸部を紙テープをまち針で下方向へ固定することで強度が増します。

ヘラクレス♂140破損状態b

頭部を固定

発泡スチロールを頭部の高さにカットして運送時の振動で動かないように固定します。

ヘラクレス♂140破損状態c

腹部の固定

お尻のスペースに発泡スチロールを挟み込んで固定します。これにより3ヵ所固定になります。

❏ まとめ

今回の破損した二つの標本は東北地域へ発送したものです。

お客様がとても良い方で運送時の振動又は落下が原因であることを理解していただき、大きな問題にならず、助かりました。コロナ禍によるネット需要の増加 が背景があるようです。 想像の域ですが 、慣れていないアルバイトなど人員を増やしたことで荷物の仕分け時に落下が発生したとも考えられます。

今後、標本商品は全て運送時の衝撃対策を実施対応することで、その後は標本が破損することもなく、発送後に心配することのなくなりました。

今回の事で、気付いたことは、問題 は放置せず早目に対応することが大切であることを実感しました。

◎標本カテゴリページリンク

以下に標本に関するページを紹介します。興味のあるページありましたら是非、ご覧ください。

YouTubeチャンネル①

オオクワ京都昆虫館のYouTubeチャンネルを公開しました。

お客様からジオラマ標本を自ら作りたいという、要望にお応えするため、現在当店ですすめているのが、ジオラマ標本製作キットの販売です。
その前段階として、製作手順や方法を説明した動画を公開しました。

大阪インセクトフェア2024b

今年のインセクトフェアin大阪 2024は、たくさんのお客さんで大変賑わっていました。

昆虫イベントのレンタル用として、掘り出し物標本をインセクトフェアで仕入れてきました。
インセクトフェアの開催日は毎年日曜日でしたが、今年は3月20日(水曜)祝日、お店もお休みでもあり、じっくりと時間を掛けて標本を見定めて仕入れることが出来ました。

コノハムシ

昨年に引き続きインセクトフェアin大阪 2023へ行ってきました。

昨年に引き続き大阪で開催されるインセクフェアin大阪へ急遽行くことになりました。
今年はコロナも終息に向かっていることもあり、春から夏に掛けて昆虫イベントの問い合わせや依頼が各所から来ています。そこで、昆虫イベント展示用に貸し出す(レンタル)昆虫標本の数も大幅に不足することが決定的なので、不足分を補う必要があります。
そのため完成した出来上がりの昆虫標本を仕入れることを目的に今回インセクトフェアに行き仕入れることになりました。

DHヘラクレスオオカブト♂147.3mmパターンG-6

完成した標本を送るさいの当店の対応内容など判りやすく動画で説明しています。

お客様からパターンGの平面標本の製作依頼があり、完成したのでお送りしましたところ梱包を開けるところから当店の注意書きなど細かく紹介していただきました。

これから標本製作依頼される皆さんに当店の取り組みあ判りやすく参考になりますので、当店ブログに掲載することになりました

ヘラクレスオオカブト♂158mm,♀72mmペアのジオラマ標本d

重度に破損したお客様の大切なヘラクレスオオカブトの標本修復ついて

お客様が大切に最後まで飼育して死んでしまった珍しブルー個体、ヘラクレスオオカブト♂158mm,♀72mmのペアについてパターンDのジオラマ標本の製作依頼がありました。

届いた状態はとても悪く、かなり重度に破損して細かく分断しており、修復はジグソーパズルのようで難しく、元通りにするのは不可能と思いましたが、何とか全ての修復は完了しました。

ミンダナオアトラス♂96mmx

当店のお客様が希望する標本製作依頼について標本製作の流れについてステップ毎に紹介します。

お客様の標本製作に関する専門的な技術内容やお客様の質問や疑問に対して丁寧に対応しています。
それによりお客様も安心して標本製作依頼をすることが出来ます。

今回紹介する内容は、事例としてこれから標本製作依頼をするレベルの高い標本を希望する皆さんの参考になれば幸いです。

標本製作依からの流れを時系列に内容を紹介します。

タマムシ飛翔標本a

タマムシ飛翔標本の難易度が高い!!製作依頼がありました。

今回2回目のタマムシの飛翔標本製作依頼 ネットとお店のお客様からタマムシの飛翔標 […]

コメントなし
ヘラクレス♂140破損状態d

運送時に絶対破損しないための標本を固定した対策を実施します。

お客様へお送りした標本が大きく破損 標本の発送について、今まで壊れて到着したこと […]

コメントなし
ジオラマ標本ロゴ

標本製作依頼令和2年度後期3月までの内容を紹介します。

お客様から標本製作依頼され、完成した標本画像一覧を掲載します。 ネットとお店のお […]

コメントなし
ネプチューンオオカブト飛翔標本の作製依頼

大型のネプチューンオオカブト飛翔標本の製作依頼がありました。

大型カブトムシの飛翔標本は迫力があり、造形物のようにキレイで精密です。 当店の常 […]

コメントなし

○ 2017年10月24日 クワガタ、カブトムシ 標本を作る|素人のための標本修復 教室

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

19 − 14 =

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください