加工前標本の保管管理

加工前標本を死んですぐに腐らせないよう処置する重要性と注意点

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死んだ後腐らせない加工前標本の保管管理方法について

標本加工は十分乾燥して固まった状態にすることで、標本製作をスムーズに行うことができます。

死んだあと、放置して腐らすと標本製作が難しくなります。また標本を食べる害虫侵入を防止することがとても重要です。

飼育していたクワガタ、カブトムシが死んで見るのが怖くて飼育ケースに入れっぱなし!ということをしないようにしてください。特に密閉した飼育ケースにそのまま放置している方が多いようです。気温が高く、湿気の多い季節は、2-3日でクワガタ、カブトムシは腐って黒い体液が出てしまいます。そうなると手遅れです。

大切なクワガタ、カブトムシを綺麗な標本にするためにも以下の正しい方法で保管管理してください。


1.死んで即、下記の方法で保管管理をする

 

例)としてヘラクレスオオカブト♂の入るタッパーなどの容器に乾燥剤と防虫剤を入れ100均にある洗濯ネットに入れ風通し良い日陰で保管管理してください。
洗濯ネットは卵を産み付ける害虫の侵入を防止することが出来ます。
乾燥には大型カブトムシは1ヶ月ほど、クワガタは1週間~2週間ほど掛かります。
屋外や湿度の高い部屋は腐敗が進みますので注意が必要です。


2.腐敗により標本製作が困難になった例

 

過去の製作依頼でオオクワ京都昆虫館に届いて梱包を開いた状態を撮影しています。
夏場に多いのですが、腐敗によりバラバラになっています。
このような状態では接合修復や移植修復で標本製作に時間が掛かります。
当然修復費用がプラスされますので、標本製作費用が高額になってしまいます。


3.まとめ

 

平面標本でもジオラマ標本でも保管管理がしっかり出来ていることで綺麗な標本作品として残すことが出来ます。

皆さんも死んで放置せずに、即正しい処置を行ってください。それにより思い出のクワガタ、カブトムシが末永く標本として鑑賞することが出来ます。