長年培われたプロの標本修復技術の技を皆様に紹介します。
お客様が大切に最後まで飼育して死んでしまった貴重な珍しブルー個体、ヘラクレスオオカブト♂158mm,♀72mmのペアについてパターンDのジオラマ標本が完成してお送りしまたが、それから半年後、誤って落下させて破損したので修復してほしいとの依頼がありました。
届いた状態はとても悪く、かなり重度に破損して細かく分断しており、修復はジグソーパズルのようで難しく、元通りにするのは不可能と思い一度はお客様へ修復は無理との連絡を入れることにしましたが、しかし自己の技術でどこまで完全修復に近づけるかチャレンジすることにして、何とか全ての修復は完了しました。
標本製作記事は「Googleビジネスプロフィールマネージャー」でも発信しています。
目 次
- ステップ① 届いた状態の確認と検証
- ステップ② 部位を個別に修復
- ステップ③ 土台に標本を固定する
- ステップ④ パターンDジオラマ標本完成画像
- ◎まとめ
- ジオラマ標本キットを活用して、自らジオラマ標本を作製しよう!!
- オオクワ京都昆虫館のYouTubeチャンネルを公開しました。
- 今年のインセクトフェアin大阪 2024は、たくさんのお客さんで大変賑わっていました。
- 昨年に引き続きインセクトフェアin大阪 2023へ行ってきました。
- 完成した標本を送るさいの当店の対応内容など判りやすく動画で説明しています。
- 重度に破損したお客様の大切なヘラクレスオオカブトの標本修復ついて
- 当店のお客様が希望する標本製作依頼について標本製作の流れについてステップ毎に紹介します。
- タマムシ飛翔標本の難易度が高い!!製作依頼がありました。
- 運送時に絶対破損しないための標本を固定した対策を実施します。
- 標本製作依頼令和2年度後期3月までの内容を紹介します。
ステップ① 届いた状態の確認と検証
ツメも取れており、足は♂6本、♀5本欠損して触覚も取れていました。
幸いにも分断した部位は全て残っているようです。
♂♀の部位が混在しており、個別にどの部分かを一つ一つ確認検証する必要があります。
A.分断した足のフセツの画像】
▶♀の分断した部位の画像
▶♂の分断した部位の画像
B.ヘラクレスオオカブト全体の画像
▶ヘラクレスオオカブト♀の全体画像
▶ヘラクレスオオカブト♂の全体画像
この時点では、状態がとても悪く完全なる修復は不可だと判断しました。
ステップ② 部位を個別に修復
各部位も細かく分断しているため個別にどの部分か?他のヘラクレスオオカブトの標本と見比べながらフセツの順番など確定させながら修復を実施しました。
A.ツメやフセツの修復作業
▶ヘラクレスオオカブトのツメの修復作業
▶ヘラクレスオオカブトのフセツの修復作業
B.標本本体に各部位の接合修復
▶中足右側の接合修復
▶後足右側の接合修復
接合作業のさいは、ドライヤーなどで高速乾燥させると効率良く作業を進めることが出来ます。
ステップ③ 土台に標本を固定する
標本本体に各部位の接合修復が完了したら、土台の流木に固定します。しっかりと運送時の振動にも耐えられるように固定するのがポイントです。
▶輪ゴムを活用して土台に固定する
▶しっかりと土台に固定することが出来ました
ステップ④ パターンDジオラマ標本完成画像
最終の作業として①汚れ除去 ②乾燥剤で乾燥 ③防虫処理を完了し、全ての足を固定出来たらジオラマ標本の完成です。
▶ヘラクレスオオカブト♂158mm,♀72mmペアのジオラマ標本①
▶ヘラクレスオオカブト♂158mm,♀72mmペアのジオラマ標本②
▶ヘラクレスオオカブト♂158mm,♀72mmペアのジオラマ標本③
▶ヘラクレスオオカブト♂158mm,♀72mmペアのジオラマ標本④
◎まとめ
お客様から標本製作依頼を受けることが増えて来ています。状態が特に腐敗したものは標本にするのは難しく、お断りしています。
今回はとても大切に寿命が尽きる最後まで愛情を持って飼育して、そのため長生きするとやはり足や触覚が取れて行きます。
お客様から生きていた時の状況をジオラマ標本で再現してほしいという、強い希望を叶えることができて私も良かっと思っています。
思い出を標本して残すことにより、心温まる感情が生まれることでしょう!!
皆さんからの標本制作依頼を心よりお待ちしております。
◎標本カテゴリページリンク
以下に標本に関するページを紹介します。興味のあるページありましたら是非、ご覧ください。
ジオラマ標本キットを活用して、自らジオラマ標本を作製しよう!!
皆さんが自ら、ジオラマ標本を製作出来るように、開発された、当店オリジナルのジオラマ標本キットを紹介します。
ジオラマ標本キット12種類については、展示ケース型と造形流木の組み合わせについて判りやすく詳細を説明します。
当店のキャッチコピー「ジオラマ標本キットを、活用することにより、皆さんが大切に育てた、思い出のクワガタ、カブトムシの標本を、生き生きとした、リアルな展示品として、自ら製作することが出来ます。」
オオクワ京都昆虫館のYouTubeチャンネルを公開しました。
お客様からジオラマ標本を自ら作りたいという、要望にお応えするため、現在当店ですすめているのが、ジオラマ標本製作キットの販売です。
その前段階として、製作手順や方法を説明した動画を公開しました。
今年のインセクトフェアin大阪 2024は、たくさんのお客さんで大変賑わっていました。
昆虫イベントのレンタル用として、掘り出し物標本をインセクトフェアで仕入れてきました。
インセクトフェアの開催日は毎年日曜日でしたが、今年は3月20日(水曜)祝日、お店もお休みでもあり、じっくりと時間を掛けて標本を見定めて仕入れることが出来ました。
昨年に引き続きインセクトフェアin大阪 2023へ行ってきました。
昨年に引き続き大阪で開催されるインセクフェアin大阪へ急遽行くことになりました。
今年はコロナも終息に向かっていることもあり、春から夏に掛けて昆虫イベントの問い合わせや依頼が各所から来ています。そこで、昆虫イベント展示用に貸し出す(レンタル)昆虫標本の数も大幅に不足することが決定的なので、不足分を補う必要があります。
そのため完成した出来上がりの昆虫標本を仕入れることを目的に今回インセクトフェアに行き仕入れることになりました。
完成した標本を送るさいの当店の対応内容など判りやすく動画で説明しています。
お客様からパターンGの平面標本の製作依頼があり、完成したのでお送りしましたところ梱包を開けるところから当店の注意書きなど細かく紹介していただきました。
これから標本製作依頼される皆さんに当店の取り組みあ判りやすく参考になりますので、当店ブログに掲載することになりました
重度に破損したお客様の大切なヘラクレスオオカブトの標本修復ついて
お客様が大切に最後まで飼育して死んでしまった珍しブルー個体、ヘラクレスオオカブト♂158mm,♀72mmのペアについてパターンDのジオラマ標本の製作依頼がありました。
届いた状態はとても悪く、かなり重度に破損して細かく分断しており、修復はジグソーパズルのようで難しく、元通りにするのは不可能と思いましたが、何とか全ての修復は完了しました。
当店のお客様が希望する標本製作依頼について標本製作の流れについてステップ毎に紹介します。
お客様の標本製作に関する専門的な技術内容やお客様の質問や疑問に対して丁寧に対応しています。
それによりお客様も安心して標本製作依頼をすることが出来ます。
今回紹介する内容は、事例としてこれから標本製作依頼をするレベルの高い標本を希望する皆さんの参考になれば幸いです。
標本製作依からの流れを時系列に内容を紹介します。