グランディスオオクワガタの標本作製
お店を始める前から親しくして頂いている宇治市のお客様からジオラマ風標本の製作依頼がありました。
グランディスオオクワガタ ラオス シェンクアン産 オスサイズ82mm です。
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❏ お客様からジオラマ標本の製作依頼
当初、グランディスはラオスのみ生息している事になっていました。
その後インドやミャンマーでも発見されました。
現在はラオス産は入手困難になっています。
ラオス産の特徴は、胸部が直線台形になっていて、他の産地(胸部は丸みある形)とは大きく異なります。
私もこの特徴ある形が好きです。
死んで10年以上は経過していると思いますが、とても保存状態が良く。
生きているように、今にも動き出すが如く 製作するには持ってこいの素材です。
グランディスオオクワガタ オス82mm左側
グランディスオオクワガタ オス82mm右側
❏ グランディスオオクワガタ標本作製の流れ
標本は脆いので壊れないように胸部と腹部を持つようにする。
まずは大きなゴミ(マットや木くず)を針を使って一つ一つ取り除く。
まず頭部と胸部の細かいゴミはブラシで取り除く。
次に腹部と各足のゴミをブラシで取り除く。
全体に軟化剤を塗り、各部所が動くようになるよう準備する。
木に固定するヶ所(見えにくい腹部)に0.6mmドリルで穴を空ける。
瞬間接着剤で針を差し込み固定する。
標本固定の足場として用意した木に電動ドリルで1mmの穴を空ける。
木に固定用の針を標本と一緒に差し込んで足の固定位置を確認する。
針を差し込みエポキシ樹脂を塗り木と標本を接着固定する。
軟化した各足の敷節の上をピンセットでつまみ、木の固定する予定位置まで持って行く。
同じように前足をピンセットで引っ張り固定位置まで持って行く。
確実な三点止めを行うため紫外線で4秒で硬化する接着剤を木に塗り後ろ足をその位置まで持ってくる。
紫外線を照射して硬化させ固定する。
接着固定した。
確実の固定しているのを細い治具を使い軽く当て動かないことを確認する。
グランディスオオクワガタのジオラマ標本が完成。
緑の芝に葉を付け、ミニケースにフタを付けるとミニミニの自然世界の出来上がり。
❏ まとめ
ジオラマ標本ににすることで生きていた時の情景を思い出したと、お客様に喜んでいただきました。
これを切っ掛けに各種ヒラタクワガタを中心に本物の標本を使って多くのジオラマ標本作製を進めて行きます。
興味のある皆さんはぜひ、その他のジオラマ標本を商品としてアップしてますのでご覧ください。